東京駅に隣接する大丸百貨店で開催された「女流洋画家8人展」にお邪魔した後、少し足を延ばして日本橋高島屋の催事場で開催されている「生誕120年武井武雄の世界展」を拝見しました。
童画家の武井武雄さんいわく、「子どものために描かれる絵画は、それ自体が優れた芸術でなくてはならない」とおっしゃっています。その姿勢には、少し前にご紹介した絵本作家のバージニア・リー・バートンさんと相通じるところを感じます。子どもや生きものに対する優しさ、愛情と、ユーモアそして、少しのナンセンス。生誕百年を超えるとはとても思えないセンスと色あせないモダンさ。パピルスの栽培から始めたという装幀などは、「世界一美しい本を作る男 シュタイデルとの旅」を彷彿させるこだわりを感じました。
海外も含めた素晴らしい童画家、絵本作家さんに通じるのは何だろう?と思うにつけ、子どもの目線に上げるのでも、ましてや下げるのでもなく、あくまでも子どもの目線にあわせること。
子どもを舐めないコトと同時に、子どもに媚びもしないコト。
これに尽きるのだと思った次第です。