昨日は、稠密、もしくは緻密が好きだ。と書かせていただいたのですが、実は何を隠そう!迷いのない長いストロークで一気に描かれた線。というモノにあこがれています。これはおそらく、自分がデッサンをすると迷い線ばっかりだということに対する、無い物ねだり。うらやましい才能への憧憬ということなのでしょうけれど。
閑話休題。
先日、森美術館で開催されている「アンディ・ウォーホル展~永遠の15分~」を拝見しました。キャンベルスープやマリリン・モンローやアンディ・ウォーホルのアトリエである「ファクトリー」の再現も、勿論かなり楽しかったのですが、私が最も気になったのは、迷いのない長いストロークで一気に描かれたスケッチでした。これらの作品を観て思い出したのは、今は亡きペーター佐藤さんの後期の作品群でした。スーパーリアルにエアブラシを駆使して描いたものではなく、パステルでそれも黒、もしくはグレーのパステル一本で勢いよく、迷いなく、楽しげに描かれた作品群です。ペーター佐藤さんのあの作品たちは、アンディ・ウォーホルさんのあのスケッチからインスパイアされて描かれたに違いない!と、ひとり合点したものです。(あくまでも私見です)
さらに思いを遡らせると、きっと水墨画にルーツがあるのかもしれないなぁー、とも思うのです。パステルやボールペンで描かれた線には、にじみやぼかしなどは無いですけれど。その思い切りの良さとか、楽しげに奔放に放たれたストロークに非常にイマジネーションを喚起されるのです。
左:アンディ・ウォーホルさんの描いたジェームス・ディーン 右:ペーター佐藤さんの描いたジェームスディーン 日本語が書いてあるから、つい左がペーターさんかと思いますよね。笑)